── 社長が経営を学び、自社の将来について深く考えるべき理由はただ1つ、それが経営者である社長の最大の仕事だからです。
はじめまして、有限会社がんばれ社長 代表取締役、経営次進塾の塾長 武沢信行です。
社長・経営者を応援する経営コンサルタントとして、経営の素晴らしや奥深さ、楽しさなどをお伝えしています。
今、このページをご覧になっている方は、きっと経営者、あるいはその周辺の方かと思います。皆さんにお伝えしたいのは、会社の未来を決めるのは、経営者であるあなたしかいないということです。
かの有名なドラッカーは「トップ本来の仕事は今日とは違う明日をつくることにある」と述べています。つまりは、今日までのことに感謝しつつ、明日はまったく違う会社にしていく責任が社長にあるということです。
しかしどんな会社にしていけば良いのか。闇雲に変えれば良いわけではないことは確かです。きちんと成長していける方向を模索して決定して計画を立てる。そして、計画を見失わずに向かわなければなりません。
現代の経営者に求められるのはビジョンの「立案力」と「遂行力」
経営者に求められることは、「立案力」と「遂行力」の二つです。それぞれを高めていく必要があります。
「これから我社は何をやるべきか」を考え、そして決定する段階で求められるのは『立案力』。これは、正しい現状認識や未来予測にもとづき、確固たる思想や哲学を反映させ、すばらしい未来を切り開く経営ビジョンを作り上げる能力です。
そのビジョンを浸透させ、社員に動機付けをし、強いリーダーシップを持って実行していくのが「遂行力」。なぜ企業の経営陣や幹部がエグゼクティブ(executive)と呼ばれるか、それはこの単語の語源は、エグゼキュート(execute)からきているかを考えれば自然です。
つまりは辞書を引けば「実行する,遂行する; 実施する(enforce); 注文に)応じる; (美術品を)制作する; 演奏する(perform);(判決・遺言などを) 執行する; (証書に)記名調印する; 」こういったことです。
経営者を引き受けたからには、自らの「立案力」と「遂行力」を高めていく必要があります。ビジョン・計画が画に描いた餅に終わるのは「遂行力」の不足。
それは誰の責任なのかは言うまでもありません。景気のせいでも政治のせいでも銀行のせいでもない。ましてやお客のせいでもなければ、幹部や社員のせいでもない。リーダーシップを発揮しきれなかった経営者の責任です。
経営者は将来のビジョンを描き、語り、周囲に影響を与え、行動を促す。それが経営者の職責です。そしてそのビジョン・計画が即ち「経営計画書」なのです。
ドラッカーは『現代の経営』の中でこう述べています。
・・・ 経営管理者になるためには、二つの種類の勉強が必要である。 ひとつは経営管理者になる前に身につけることができるもの。若いころから身につけられることである。もう一つは、経営管理者としての経験があって初めて学ぶことができるものである。
若干誇張していうならば、今日大学で教えている科目のうち、経営管理者の準備として最も有効な職業教育は、詩や短編小説を書く訓練である。自らの考えを表現する方法、言葉とその意味を知り文章を書く ことを訓練することである。
つまりは、経営計画書という文章を通じて、人を動かすことが必要。従って、今回の次進塾では経営計画書を作る事を通じて、徹底的に自社の今と未来を見つめ直して頂きます。
変化の激しい時代に計画は無意味?
先行きが不透明だから、どうせ作っても計画が意味をもたない。だったら作るのをやめようという考え方があります。特に変化が激しい一部の業界経営者にはそういう意見の持ち主が多いようです。
報道によれば、アメリカのIT産業の中にもこうした意見の持ち主は多く、その代表者がMicrosoftのかつてのCEO、ビルゲイツ。Googleの経営陣もそうした考え方をしていると聞いたことがあります。
反対に、変化が激しいからこそ計画が必要である、と考える経営者もいます。代表的なのがAppleのスティーブ・ジョブズであり、Amazonのジェフ・ベゾスです。
こうした考え方の違いはどこから生まれるか。それは計画というものに対する考え方の違いだと私は考えています。
計画や目標というものが鉄道の時刻表のようにその通りに運行されるべきだと考えているのがMicrosoftとGoogle。一方、AppleとAmazonは、計画や目標というものは時刻表ではなく羅針盤(コンパス)の役目を果たすと考えているのではないでしょうか。
そう考えれば、変化の激しい時代、先行きが見えないからこそ、「会社がすすむ方角を明確にし、狙った方向に進んでいるのかどうかを確認するときに羅針盤」は大いに役立つのです。
「経営計画書」を日本中のすべての会社に、それが私の活動テーマです。それはひとえに、羅針盤としての経営計画書をつくって欲しいし、そのつくり方をご伝授するのが私の役目だです。
羅針盤の機能を果たす良い経営計画書とは
羅針盤の機能を果たす良い経営計画書とはどのようなものか。それは次の三つのものが含まれている計画書になっていることです。
- 経営理念(長期軸)
- 経営方針(中期軸)
- 経営計画(短期軸)
まず「経営理念」とは、我社は何者か、我社は何を目ざしているのかを簡潔に文章表現したものです。借り物のような理念ではなく、エッヂを効かせた個性的なものである必要があります。
自分にそんなことができるのか?とご不安かもしれませんが、それは無用です。経営次進塾で実際に体感して頂きますが、3×3の9マスからなるマンダラの書式を使っていくことで、すべての経営者が1時間もあれば納得できる経営理念作りができるようにしています。
「経営方針」とは、会社全体を経営理念色に塗りかえていくための課題のこと。通常、3年程度のスパンのなかで取り組み課題となります。これもマンダラをつかって簡単に方針が作れるようにしました。武沢流です。
「経営計画」とは、1〜2年で達成する目標のことをいいます。数字計画、販売計画、営業計画、開発計画、教育計画などがここにくる。参考になるのは他社事例ですね。豊富な事例をヒントにすれば、初めての方でも経営計画作りに迷うことはありません。
経営理念でー枚、経営方針でー枚、経営計画で数枚、合計で10ページに満たない経営計画書が一番シンプルなもの。しかし、実際には会社ごとに独自の課題があるので、次のような計画もトッピングされていくことになるでしょう。
- クレームトラブルに関する計画
- 会議、ミーティング、朝礼に関する計画
- 報告・連絡・相談に関する計画
- 予実管理(予定と実績の誤差確認)に関する計画
- 店別・支店別・工場別の基本計画
などです。
こうした内容で計画をつくり、常に見直していくことによって、経営計画書は充分に羅針盤の機能を果たし始めることになる。これがブレない経営、軸のある経営につながっていきます。
次進塾では徹底的にその部分を行いますから、この内容に興味を持った方は是非ご参加下さい。お待ちしています。