次進塾メイン講師の武沢です。

経営者が学び、そのステージが上がることで会社のステージは上がります。では逆に、経営者がそのまま変わらなかったらどうなるのでしょうか。研鑽を欠いてしまったらどうなるのでしょうか

経営者のステージが上がらないけれども会社が成長し続けることはあるのでしょうか?結論から言えば、もしその様な状況があったとしてもそれは偶然の産物に近く不安定なもの。狙う物でも真似する物でもありません。

やはり経営者が伸びなければ会社は伸びません。学ぶとは自分が飢え乾く状態をつくることであり、学ばないと、人間は自然と今の状態に満足するようになります。

会社を安定して成長させるには、常にイノベーションが必要

渾身の経営計画書や会社の将来ビジョンを作ることもなく、作ったとしても型どおりの物で自らの「成長ステージ計画」を盛り込むこともない、そのような状態ではイノベーションが起こせず、変化の激しい今の時代、間違いなく会社は衰退していきます

会社を時流に乗せ、いつまでも若々しいビジネスモデルを保持するには絶えずイノベーションを起こさねばなりません。新しい知識や技術、 新しい人材や新しい仕組みを取り入れていく必要があります。

学ばなければイノベーションのアイディアは枯渇します。新しい物を知ることもできません。

企業は経営者の鏡である

幕末の天保・弘化の頃、幕府教学の大宗であった佐藤一斎が、その出身地である岩村藩の為に作った重役の心構えを書き記した重職心得箇条(じゅうしょくこころえかじょう)には、『風儀は上より起こる』という一文があります。

これは、会社でも家庭でも部活でもなんでも、リーダーの風儀がメンバーの風儀になるということです。アメリカにも「組織は一人のリーダーの長い影に過ぎない」という警句があります。

もしリーダーがメンバーの能力を疑ってみていたら、メンバーも互いのことやリーダーのことを疑ってみるようになります。 もしリーダーがだらけた気分で仕事をしていたら、メンバーもだらける。 もしリーダーが将来に不安を感じながら仕事をしていたら、メンバーも会社の将来に不安をおぼえますね。

経営者が怠惰であれば、会社全体が怠惰になります。その様な企業に先はあるでしょうか。

どんな社長が会社を倒産させるのか?

お弁当の「玉子屋」さんのホームページで見つけた「事業に失敗するコツ12箇条」をご紹介します。

  1. 旧来の方法が一番良いと信じていること。
  2. もちはもち屋だとうぬぼれていること。
  3. ひまがないといって本を読まぬこと。
  4. どうにかなると考えていること。
  5. 稼ぐに追いつく貧乏なしとむやみやたらと骨を折ること。
  6. 良いものはだまっていても売れると安心していること。
  7. 高い給料は出せないといって人を安く使うこと。
  8. 支払いは延ばす方が得だとなるべく支払わぬ工夫をすること。
  9. 機械は高いと云って人を使うこと。
  10. お客は我がまま過ぎると考えること。
  11. 商売人は人情は禁物だと考えること。
  12. そんなことは出来ないと改善せぬこと。

名古屋のある実力企業の経営方針は次の10箇条です。

  1. 新会社を設立するにあたっては、資本金と同額の預り金を集めるべし!
  2. 新会社の創業メンバーには、管理に明るい人材を加えるべし!
  3. ものは何処よりも安く買い、人は何処よりも高く買うべし!
  4. 幹部の登用は、その人格の高さと遵法精神を重んずべし!
  5. 社員はまず、年収の半分の貯蓄をすべし!
  6. 日銭商売にあっては、借金は避けるべし!
  7. 2期連続して赤字の部門・店舗は、潔く失敗を認め、撤収すべし!
  8. 事業の拡張計画は、人材の成長スピードを最優先に考慮すべし!
  9. ブームには乗るなかれ!
  10. 時には社運をかけた挑戦を行い、社内に緊張をもたらすべし!

このような明確な基準を前もって決めておき、それを金科玉条のごとく尊び、守ることによって先達の知恵を今に活かすことにもなります。

では、私の主観も交えて「会社を倒産させやすい 社長の10箇条」を整理してみるとことにしましょう。

会社を倒産させやすい 社長の10箇条

1.いつまでも孤軍奮闘している社長

幹部や部下を育て、経営陣に加えることができないと、社長の体力や意欲の低下とともに会社がじり貧になっていく。最初から一代限りのビジネスと割りきっているのならそれも悪くないが、そうでないなら、若手幹部を採用、育成していこう。

2.勉強しない・させない社長

本やセミナーなどで勉強しない社長は、志が低くなる。その結果、大きな目的や目標を掲げることができず、自分も周囲も鼓舞できなくなりがちである。

社員教育に時間や費用をかけない社長は、社員の経験不足、スキル不足、意欲不足に直面し、困り果てるようになる。計画的に教育をほどこし、時には大胆な人事異動を行って経験知を高めることなども、将来、かならずプラスになる。

3.時間にルーズな社長

夜寝る時間、朝起きる時間、会社に出る時間、仕事中の時間管理、仕事を終える時間など、どの程度自分の意思を反映させているか。流されるように時間を使っている社長は、結局、できごとや状況に流されてしまうことになる。

4.大らかすぎる社長

「細かいことはいわない」とお殿様のように大らかな社長。借金の金利にルーズになり、在庫の増加、買掛金の増加、人件費の増加など、良からぬ経営シグナルが出ているのにデンと構えて動かない。

自分が細かいことを言いたくない場合は、それを誰かに言わせるなり、皆でそれに気づく仕組みを作るなりの方策が必要なのに、それもしない。それは「大らか」とは言わず、「大雑把」という。

5.貯金をしない社長

会社でも個人でも貯金をしてイザというときに備える。日頃からそれを習性にしておく。来月(来年)はもっと儲かるから、今ある金は将来のために全部使ってしまえ、という社長は、いずれ資金難に遭遇することになる。

6.経営計画を作らない社長

業績作りだけを経営と考えている社長に経営計画は不要である。しかし、経営とは永続的に事業を存続発展させる活動である。中長期の視点がなければ、それはできない。中長期の視点をもって今期以降の経営課題を考えるうえで、経営計画書づくりは社長に不可避の仕事といえる。

7.オールインを平気でくり返す社長

ギャンブルで有り金のすべてを賭けることをオールインというが、それに近いことを経営で行う社長がいる。起業して間もないころはそうした冒険も必要ですが、徐々にそれをなくしていきます。単品経営にこだわるのもある種のオールインと言える。

8.弱点を放置する社長

数字に弱い、販売に弱い、管理に弱い、など誰でも弱点はある。それを認めたうえで、弱さを克服する取り組みが必要だし、誰かに代わってもらうことで弱みを無力化することも大切なことだ。それをしない社長は、会社が傾いたまま前へ進もうとさせているようなものである。

9.営業現場、製造現場に行かない社長

事件は現場で起きているという映画のセリフにあるとおり、会社の問題は現場で起きている。社長室と会議室が自分の職場だと思い込み、会社の現場で陣頭指揮をとれなくなった社長は、経営のかじ取りを誤りやすくなる。

10.空白

10番目はあえて空けておいたので、あなた独自のものをそこに記入しよう。

このように経営者の責任は重大です。しかしそれは裏返せば、経営者が変われば会社を変えることができると言うこと。そう捉えてぜひトライしてみて下さい。